遺言

14.遺言について

人の死後に起きるトラブルのほとんどは、遺産の相続・分割に関することです。大切な人、
残された人が円満に暮らしていけるよう願うのは誰しも同じことではないでしょうか。
1通の遺言書を作成することで残された相続人同士の争いを未然に防ぐことができます。

当事務所では、遺言作成のアドバイス、文案作成、公正証書遺言の証人などを取り扱ってい
ります。
遺言作成の際は、専門家である司法書士にお申し付けください。

本ページの内容(項目をクリックすると表示されます)
 14-1 遺言でできること
 14-2 遺言 3つの方法
 14-3 自筆証書遺言の法務局保管制度


14-1 遺言でできること

1.相続分・遺産分割の指定、または相続分・遺産分割の第三者への委託
2.遺贈、寄附行為、信託の設立
3.認知
4.未成年後見人、後見監督人の指定
5.相続人の廃除、廃除の取消
6.遺産分割の禁止
7.遺言執行者の指定、または指定の第三者への委任
8.共同相続人間の担保責任の指定
9.特別受益者の相続分に関する指定
10.遺留分侵害請求方法の指定

 

14-2 遺言 3つの方法

1.自筆証書遺言
①費用をかけることなく、最も簡単に作成することができます。
②内容の全文(物件目録等は除く)、日付、氏名を自筆で書かなければならず、パソコンで
書かれたもの、日付のないものは無効です。
③実印でなくても認印でかまいません。数枚にわたる場合は、割印をしておきましょう。
④要件を満たさない遺言は無効となります。
⑤遺言書が発見されなかったり、第三者によって偽造・変造されるおそれがあります。
⑥家庭裁判所の検認が必要です。

2.公正証書遺言
①公証人が保管するので、発見されなかったり、第三者によって偽造・変造されるおそれが
なく、最も確実な方法です。
②遺言者が公証人に対し、遺言書の趣旨を口述し、公証人が作成します。
③公証人が作成するので、不備の防止が図られるので、無効になることはありません。
④証人2人の立ち会いが必要です。
⑤家庭裁判所の検認手続は必要ありません。
⑥公証人の作成費用がかかります。

3。秘密証書遺言
  (省略)

 

14-3 自筆証書遺言の法務局保管制度

令和2年7月から、法務局における遺言書の保管制度が開始されました。
この制度が創設された趣旨は、法務局において、遺言書の方式の適合性について外形的に確
認すること等により、自筆証書遺言の紛失・改ざんのリスクを解消ことにあります。

概要としては、
1。遺言書保管の申請
・遺言者の所在地等を管轄する法務局に申請する。
・遺言書に添えて遺言書の保管申請書を提出する
・添付書類は、住民票または戸籍謄本+附票。
・手数料は、金3900円で収入印紙で納付する。
・保管の申請時には、遺言者自らが法務局に出頭しなければならない。
・本人確認は、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど顔写真付きが必須。
・遺言書の保管が開始されたときは、保管証が交付されます。

2.遺言者が死去したとき
・遺言書情報証明書の交付を請求します。
・家庭裁判所の検認手続は不要。
・遺言書情報証明書の請求権者は、相続人、受遺者など法定されています。
・遺言書情報証明書が交付されたときは、相続人、受遺者、遺言執行者等に通知されます。
・遺言書情報証明書の交付請求書の添付書類は、法定相続情報一覧図またはすべての相続人、及びその住所が明らかになる戸籍謄本等。

【遺言関係の費用】
  消費税込み
報酬 \55、000~ (文案作成、関係部門との調整等)
\33、000  (公正証書遺言の立会証人)
遺言執行者の報酬 \330、000~ 財産額の1.65%
実費等 戸籍謄本等取得手数料、公証人費用(手数料、日当、交通費等)、遺言書保管等の手数料、登記事項証明書等