有限会社

8.有限会社について

平成18年5月の新会社法施行により、有限会社法は廃止せれ、新会社法の株式会社制度に
一本化されました。これにより、新たに有限会社を設立することができなくなりました。

では、既存の有限会社は今後、どのようにすればよいのでしょうか。

本ページの内容(項目をクリックすると表示されます)
 8-1.特例有限会社として存続
 8-2.有限会社から株式会社へ移行
 8-3.株式会社への移行登記の必要書類、登記費用について

 

8-1.特例有限会社として存続

まず、有限会社の商号のまま、「特例有限会社」として存続する方法があります。

法律上の扱いは株式会社ですが、商号はそのまま「有限会社」を使用しなければなりません
。旧有限会社法に比較して、規制が強化されることはなく、現行のまま存続することが可能
で、手続はほとんど必要ありません。

特例有限会社のメリット
①取締役などの役員の任期の上限がない
②会社登記の変更を12年間しなくても、みなし解散の適用がない。
③決算公告の義務がない。
 →会社の手間、費用面からみると有利

特例有限会社のデメリット
①名称自体からくるイメージ。
②取締役会、監査役会を設置できない。
③株式譲渡制限の規定を変えることができない。
④存続会社として、吸収合併・吸収分割をすることができない。
 →今後の会社の維持・拡大を考えると不利

有限会社の役員変更、増資、本店移転等の変更登記は可能で、登記申請については「役員変
更等」のページをご参照ください。

 

8-2.有限会社から株式会社へ移行

次に、株式会社へ商号変更(移行)する方法があります。

商号を「株式会社」へ変更する株主総会決議をし、有限会社については解散の登記と株式会
社についての設立登記をすることになります。

この場合、ゼロから株式会社を設立するのに比べ、簡単・短期間にできます。

株式会社へ移行のメリット・デメリットは、上記8-1特例有限会社のメリット・デメリッ
トと逆になります。

株式会社への移行のための事前準備事項
①新商号、定款の作成(認証不要)、役員に関する事項、新たな役員などの決定
②会社印、代表者印等の作成

 

8-3.株式会社への移行登記の必要書類、登記費用について

必要書類
①定款
②新旧の会社実印
③各取締役個人の印鑑証明書
④株主総会議事録
⑤取締役会議事録
⑥就任承諾書
⑦本人確認情報
⑧株主リスト
⑨委任状

上記①、④~⑨の書面は司法書士が作成可能です。

【株式会社への移行の登記費用】

【登記費用】 消費税込み
報酬 \44,000~ 
登録免許税 \60,000~
定款作成 \22,000
目的・機関設計等の調査・助言 \11,000
必要書類の作成 \11,000~ (議事録、同意書など) 
実費等 \10,000程度 (謄本取得、印鑑カード取得など)
合計 \156,000~ 

            
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